親であれば、子どもにはどんな事にでも自信をもって積極的に取り組んでもらいたいと思うものですよね。
子どもの生活環境の中では、勉強やスポーツ、そして特技など周りから評価されることや比較されるようなことがたくさん溢れている現状があります。
そんな状況の中で「どうせ僕なんか」「どうせ私なんて」などと、自分に自信をもてない子どもがいます。
子どもはどのようにして自信を無くしてしまうのでしょうか。また、自分に自信が持てるようになるにはどうすればよいのでしょうか。
大事なのは自尊感情を高めるということです。
自尊感情のプロセス
自分には価値があり、自分自身を好きと思える感情を自尊感情、又は自尊心と言います。
この自尊感情が自信と密接に関わっています。
自尊感情には個人差があり、その人を取り巻く他者の影響によって形成されると考えられており、自分がどのような人間なのかという自己概念が形成されるには次の3つが要因となります。
- 他者からの評価と承認
- 同一視に基づく取り入れ
- 役割遂行や経験による気づき
「他者からの評価と承認」とは、親や先生、友達など、他者から言われたことがそのまま自己として認識させることです。
近年ではSNSで面識も会ったこともない人からの良いコメントや、それとは反対に根拠のない誹謗中傷なども自分の評価として承認してしまう傾向があります。
「同一視に基づく取り入れ」とは、自分にとって好きな人や大切な人、憧れている人の真似をして自分もその人たちと同じだと思うことです。
自分の理想とする人物に近づくことで自分自身もその位置づけとなり、自尊感情が高くなります。
「役割遂行や経験による気づき」とは、自分がしたことを振り返ることによって、周囲の人たちにこう思われているのではないかという想定から自分の評価を決めるということです。
例えば、他者から「あなたは優しいね」と言われれば「自分は優しい人なんだ」と思うようになり、何か良いことをした子どもが「偉いと思われるだろう」と考えれば「自分は偉いんだ」と思うようになるということなのです。
自信を持てるようになるために重要なこと
- 親自身の自尊感情の高さ
- 安定した夫婦関係
- 子どもに対する親の教育態度
自尊感情は周りの人たちからの影響によって左右されますが、最も近い存在である親からの影響はとても大きいと言えます。
子どもに自信を持たせるには、親の自尊感情が高く、情緒が安定していることが重要です。
更に、夫婦関係が良好であるかも影響してきます。夫婦関係が良い家庭の子どもは自尊感情が高く、そうでない家庭の子どもの自尊感情は低いケースが多く、学力の低下も懸念されています。
仲の良い両親のもと、子どもに対して柔軟な態度で養育された子どもほど自尊感情が高いことは明らかになっています。
そして、子育てに関して一番やってはいけないことでありながらついやってしまいがちなことが「◯◯ちゃんは◯◯ができるのにどうしてあなたはできないの!」といった他の子と比較してしまうことです。
他の子と比べることは子どもにとって苦痛でしかなく自信をなくしてしまい、自尊感情が低下する原因のひとつでもあります。
親は、いつでも自分の子どもを信じて態度や行動に受容的であることが大切です。子どもを褒めたり肯定的な言葉を掛けることによって、自尊感情は高まり、自信が持てるようになるのです。
小さなことでも成功体験の積み重ねが自尊感情を高めていくことに重要な要素です。親は子どものためにそのような環境づくりを心掛け、子どもが頑張っている姿を見守りながらたくさん褒めてあげましょう。
おわりに
子どもの自尊感情を高めるために、親は子どもの言葉や行動を尊重することが大事です。
自尊感情が高い子どもは否定的な言葉や評価を受けてもそれを克服しようとする傾向にあり、乗り越える力が備わっています。
何事にも自信を持ってチャレンジできるような子になることで、子ども自身の可能性を広げていくことに繋がっていきます!
ちょっとでも参考になってもらえたら幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました♪
コメント