ケンカと言えば「良くないこと」「できれば避けたいこと」なんてネガティブなイメージでしかないと思います。
親は子ども同士がケンカをすると、今までの関係が悪くなるのではないか、壊れてしまうのではないか…なんて不安になるものですよね。
ところが、子どものケンカは成長していく上でとても重要なことなのです。
なぜ重要かと言うと、子どものケンカはいわゆる大人のケンカとは違って、人間関係を築いていく上での大事な訓練でもあるからです。
言葉や自我が発達してくると、各々の欲求が対立するために度々ケンカが行われるようになりますが、ケンカの原因は成長と共に異なってきます。
子どもが小さいうちは、オモチャの取り合いや遊びたい内容が違うなどといった自分の欲求を満たしたいという願望からのものが多いのですが、中学年、高学年以上になると、相手の性格のこと(価値観の違いなど)や嫉妬など、感情的なことからのケンカが起こるようになります。
子どものケンカに親はどう関わるのか
では、子どもがケンカした際に親はどのように対応したら良いのでしょうか。
大前提として子どもの話をちゃんと聞くことです。
いきなり怒り口調で「どうしたの!」
「なんでケンカなんかしたの!!」
「◯◯くんに謝りなさい!!」
などと間髪入れずに質問攻めや状況が分からないのに決めつけるような言葉を投げかけることは絶対にやってはいけません。子どもの言葉を待つことが大切です。
まずは時間をかけて最後まで子どもの話を聞きましょう。
「それで◯◯くんとケンカしちゃったんだね」
「それは悲しかったね」
と言うように、気持ちを代弁してあげると子どもは落ち着いてケンカの経緯を話してくれるようになります。
親はどんな時でも子どもの一番の味方であり、一番の理解者でなければいけません。
その一方で、幼児から低学年くらいの子どもに関しては親に叱られないよう自分の都合の良いことしか話さないことも特徴です。
親は両者の話をしっかりと聞いた上で物事を客観的に見ることが必要になってきます。
*子どもの話の聞き方に関してこちらでお話しています↓↓↓
子どものケンカの解決策とは
一番ベストな方法としては、子ども自身にどうしたいのか選択させることです。
親同士で勝手に解決しようとせず、子ども自身がケンカを顧みることによって自らどうしたいのかを考えることが大切なのです。
最も気をつけなければいけないことは、ケンカの原因(経緯)が分かっていない段階で 親が子ども自身よりも先に相手の子に謝るという行為です。
まさに私自身がそれをやってしまった経験がありました。わが子がお友達とケンカをしてしまった時、ちゃんと話を聞く前に「◯◯ちゃん、本当にごめんなさいね!」と、子どもの前で相手の子に謝ったところ、納得いかない様子で大泣き。
わが子にも言い分があったようです。
子どもの気持ちを聞く前に母親が一方的に謝ったことによって、結果的に子どもの気持ちを深く傷つけてしまったのです。
ケンカの経緯が分かっていない状況で、子どもの気持ちを無視し、親が先走った行動をしてはいけないということを身をもって感じました。
もし相手にケガをさせてしまったら
状況を客観的に見ることのできる人の介入が必要だと考えます。
日頃から親同士や先生、保育士さんとの関係を築いておくことがとても助けになります。
どんな理由であれ、暴力はいけません。
自分がしてしまったこと、その結果が招いたことをしっかり理解させること「しつけ」が重要です。
*子どものしつけについてはこちらでお話しています↓↓↓
ケンカのもつ重要性
- 自分の痛み・相手の痛みを知る
- 自分自身の行動を顧みる
- 原因を探って言葉で伝える
- 謝る勇気をもつ
- 相手との距離感を保つ
ケンカは子どもの道徳性と共感を育む大切なプロセスなのです。
おわりに
子ども同士のケンカは決して悪いことでもネガティブなことでもありません。
言わば、お互いを知るコミュニケーションのひとつでもあります。
「ケンカ友達」や「ケンカするほど仲がいい」なんて言葉もありますよね。
繰り返しになりますが、子どもがケンカをしてしまった時は、親は子どもにその原因と自身の行動を顧みるよう促し、どうしたいのか子ども同士に選択させてその都度しっかり解決させることが大切です。
ちょっとでも参考になってもらえたら幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました♪
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